追い抜いて行った者
ひょうきんKさんの体験

実家のやっている店のお客さんの話です。
このお客さんはダンプトラック乗りで、名前をKさんといいます。
Kさんは、身長が190cm近くあり、威勢の良すぎるお兄さんで、向かうところ敵なしです。この身長に金髪で、怒ったら本当に鬼の様です。軽トラで犬の散歩をしたり、破天荒なところがあります。立派な一児の父でもあります。
Kさんは、この話を怖い話だと言わないで話して来たので、とてもびっくりしました。
山梨県と静岡県の境の山道で
Kさんが、夜中の仕事で山梨方面へ向かっていた時、後方からバイクが来たそうです。Kさんは、山道なので路肩に寄せることが出来ないのでしばらくバイクが後ろを走っていたそうです。
バイクは結構近くを走っており、Kさんは煽られてるのかな?と思ったそうですが、山道なのでしばらくそのまま走っていたそうです。
それは走り慣れた道だったので、どの位走れば後続のバイクを追い抜かさせてやれるかわかっていて走りつづけたそうです。
やっと、山道ながら直線になるポイントまで来たので、スピードを落とし、Kさんはイタズラ心からバイクが抜かす瞬間に大きい声を出してやろう!と思いついてしまったそうです。
Kさんは直線になる手前で窓を開け、バイクが近づいたときに、
「コラーーーーッ」
と大声を出したそうです。
バイクが追い抜いていくその瞬間、バイクの運転手の頭部がそっくり無いことに気づいたKさん。
この話し方なので
「そいつが追い抜いてった後、自分のトラックのライトが照らしてたっすけど、完全に頭が無かったっすよ。もう真っ青っすよ。ハッキリっす。はい。俺そーゆうの信じてなかったっすから。夜中のS線なんか通っちゃだめっすよ。やばいっす。首無しライダーなんか、そんなもん作り話だと思ってたっすよ。いるんすよ、あの道に」
Kさんが怖い話を始めるとは思わなかった私。S線も普通に使っていたので驚きました。
でも、首無しライダーを怒鳴りつける人はなかなかいないだろう・・・とちょっと笑ってしまいました。
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