父の転勤の日

おばあちゃんと留守番

必要なものだけを賢くすっきり収納!【Pakt One(パクト・ワン)】

私の父は私鉄で働いており、私が短大生になってすぐ転勤で東京へ単身赴任することになりました。
父は、この単身赴任に納得し兼ねるところがあったらしく、この事で家族に八つ当たりし、会社とのひと悶着に巻き込まれてしまったりしましたが、結局は行く事になってしまいました。
揉めた時に、イラ立った父から往復ビンタをくらいました。

(家族は誰も単身赴任を引き留めてないのに、父が会社の上司に
『家族が単身赴任に反対している』とウソをつく
→上司が家に乗り込んできて母に罵詈雑言を浴びせる
→母、泣く(自営業中の客の面前で罵詈雑言を浴びたので)
→私が父に、ウソをつかないでもらいたいと進言
→私が往復ビンタをくらう)

そんな訳で、東京への引っ越しの手伝いは、母と弟がやり、私はおばあちゃんと留守番をすることになりました。

家中に鍵をかける

父と母と弟が出かける時、家中のカギをかけるように言われました。
この頃は、まだ物売りがたびたび来ては居座ったりする時代だったのと、おばあちゃんが戦火の日本を堪えて過ごしてきたひとなので物売りの商品を素晴らしいモノだと思って欲しくなってしまうことがあったので、玄関も窓も店舗も全てに鍵をして、知り合い以外は話さないようにと両親から言われました。

「いってらっしゃーい?」
皆がでかけた後、
「おばあちゃん、玄関のピンポンが鳴ったら私が出るからね」
と言い、1階の全てのカギをかけました。
家と併設している母の店は休みなので、お客さんも来ません。
「これでよし」
で、おばあちゃんと2人きりなんて、なんてラクチンなんだろう!
私は2階の真ん中の自分の部屋でマンガを読みまくろう!と嬉しい気持ちでワクワクしていました。

relax books coffee
relax books coffee

さてゆっくりマンガ読むぞ❤

さてベッドに寝そべりマンガを読み始めました。
まだ午前10時です。
全巻読破かな?とウキウキでマンガを読み始めると・・・

トントントントン。
スタスタすたすた。

階段を上がってくる足音です。

ええ?
おばあちゃんは絶対2階へ来ないしおかしいな
階段を上がって私の部屋の前を通り過ぎました。
弟の部屋へ友達が来たのかな?
どうやって入ったのかな?

変だから見てみなきゃならないな・・・
せっかくマンガの世界に浸ってたのにぃ

弟の部屋のドアを開けましたが誰もいません。
1階へ行って玄関ドアの施錠をチェック。ちゃんと施錠されています。

2階へ戻り、またベッドに寝転ぶと、

トントントントントン!
スタスタすたすた

階段をあがってから廊下を歩いて私の部屋の前に立っています。

マンガの邪魔をしてるなぁ・・・
いつもの、だぁれもいないとかいうアレか?
ちょっと怒り混じりですが、万が一弟の友達かもしれないので・・・

自分の部屋のドアを開ける前に、廊下の雰囲気を伺うと、あら?やはり誰かいる気配がします。
しかもドアの真ん前です。

なんか腹が立つのでドアがぶつかるように バッ と開けてみました。弟の友達だったとしても、ぶつけてやろうと思いました。が。誰もいません。

怖くないし、ひたすら迷惑です。

「もう」
気を取り直し、ベッドに寝転ぶと、

トントントントントン!
スタスタすたすた。

寝込んだ途端にです。

はいはいはいはい・・・どうせいないだろうけどハッキリ聞こえるから見ます見ますはいはい 怒りが増します。マンガを置いてドアを開けるとはいやっぱりね。はい、だぁーーーーーれもいません。

「くっそ、バカにしてるな。」

2階はせまいので、隠れようがありません。階段から廊下全て、どう考えても、あのスピードでドアを開ける前に隠れるのは無理です。

ははーん。

もう察しました。見えない系の人ですね。マンガ読んでるし、そっとしといてくださいな・・・
もう3回も振り回されちゃったから、次また聞こえてももう絶対、無視してやろう。

ベッドの寝転んだ、はい来た

トントントントントン!
スタスタすたすた。

で、私のドアの前にいます。
そこで立ち止まってます。

しばらく無視ですが、ずっとそこにいる・・・

マンガに熱中しよう。そう。無視無視。だって誰もいないんですから。知ってますよーーーだ

5分くらいマンガを読んでいましたが、気配がぷんぷんするので、
あーくっそう。もう。

ガチャ

はいシーーーーーン。Nobody です。だれもいません。

プッチーーーーーーーン(何かが切れる音です)

「キイイイィィィィィ」
マンガを4度も邪魔されて、なにかプチンとなってしまいました。

「誰だーーーーー!出てこいっ、この、ボケカスーーーーーーー!オラァァァァァァァ」
怒鳴り散らしながら、マンガを持ったまま何回もジャンプして床をドンドン鳴らしました。

「どうしただねー」

おばあちゃんがビックリして階段の下まで来ました。

はっ。
我に返り、
「ごめんごめん、虫出た虫ー」
というと
「やだよぅ虫くらいでもぅ」
おばあちゃんは部屋に帰り、それきりソイツも来ませんでした。

噴火
噴火

結果と考察

・怒りは伝わる
・物音や足音で誰かわからないヤツは家族でも誰でもない➝幽霊さんの事が多い

という事がわかりました。

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