笑う女

きれいな夜景の夜に

これは私がもう大人になってからの話です。

女友達のAちゃんとよく飲み歩いたり、パラパラ(時代が古いですね)を踊ってダイエットしようとしたり、新しい事があれば一緒にやってみたり、仲良く遊んでいました。Aちゃんは顔立ちのハッキリした美人で私より3歳若く、バイトで知り合いました。

ある日、男友達のN君が、男女2・2でどこか出かけない?と連絡をくれました。
N君は同じ中学校の同級生で、『ミスター〇校』に選ばれるなどイケメン君でした。でも性格はキッチリした人なので、Aちゃんを誘うかぁと考えながらOKしました。

海沿いの夜景

夜景 海
夜景 海

Aちゃんと、N君とN君が連れてきたお友達で遊ぶ日が来ました。
N君たちのどちらかの車で、少しドライブしながら、何しようかと相談しました。
カラオケ、ボーリング、花火、いろいろ案が出ましたが、N君のお友達がお酒を飲まないので飲みに行くは却下、ボーリングは爪が折れるから却下など、話の最後に、Aちゃんが夜景見たい!といい、N君達がじゃあここが穴場で綺麗ってとこ先輩に聞いてみるね!と連れて行ってくれたのがここでした。

行ってみると確かに、他に夜景を見に来ている人は1~2組しかおらず、それなのに絶景で、夜風も気持ちよく
「いいね!」
とAちゃんもニコニコで、N君いいところ知ってるなぁと思いました。

話の間に聞こえる

私達が普段よく行く夜景は、駐車場があり、人でごった返すような夜景の有名な山だったので、こんなに静かで素敵な夜景は初めてでした。
Aちゃんはお酒を飲みたいと言ったので、運転手以外は2本くらい缶ビールや甘いお酒を買っていました。
潮の香りのする夜風が気持ちよく、夏の終わりに涼やかな夜景とイケメン。
あぁこんな楽しい夜があるんだなぁ、なんて思って飲んだり話したりしていると、
「あははははは、はーっはっはっはっは・・・」
と後ろの方から女性の笑い声がします。
夜景の明かりくらいしかなく、連れられて来たので土地感もなく、笑い声が聞こえてくる方向にきっと民家があるんだなぁ、と思いました。

帰りは車だけど、あまり酔っても困るから、しばらくしたら帰ろうって言おうかな・・・とAちゃんを見ると、だいぶ酔っぱらっています。
とうとう何か歌いだし、もう1組夜景をみている人たちに迷惑になると悪いので、
「N君そろそろ・・・」
と声をかけると
「うふふふふふ ふふふふふ あはははははは」
と女の人の声がします。
近くに聞こえたのでギョッとして振り向くと、N君も同じ方向を見ています。
「あっちに民家があるのかな?」
とN君に聞くと、
「帰ろう!」
と急に言うので、トイレでも行きたくなったのかと思い、上機嫌のAちゃんを両脇から抱えるように車に連れて行きました。

帰り際に

車に乗るときに、外灯があったので見ると
笑い声のしていたところには民家どころか建物や人のいそうな場所なんかありませんでした。
あれ?ここから声がしてたよな・・・
と、声がしていたヤブをのぞこうと近づくと、ガッとN君が私の腕をつかみ、
「早く!帰るよっ」
と言うので、
「あ、うん」
と車に乗りました。

しばらく真っ暗な夜道で、車はシンとしていました。
Aちゃんはすでに眠っていました。

明かりのある道まで来ると、N君が助手席から振り返り、
「ねえ。・・・あれ聞こえてたよね・・?」
と言うので、
「女の人の笑い声だよね。」
と答えると、N君の友達も
「あっ。俺も聞こえてた。」
と言います。
「私、ヤブのあたりから聞こえてたから、その後ろに民家でもあるのかと思ったから確かめたら無かったんだよね。どこから聞こえてた?」
と聞くと、N君達も同じヤブのあたりから聞こえてたと言います。
「俺は運転だから、車降りるまでだいぶ民家が無かったことはわかってた」
とN君の友達が言うと、N君も同意。
ええ・・・気持ち悪ぅ・・・

1人が黙ると、車内がシーンとしてしまうので、
「えーと 女の人、かなり笑ってたよね!」
と言うと、
「えっ?俺はフフフフ・・・みたいな抑え目な笑い方に聞こえたけど。・・・」
とN君。N君の友達に至っては、
「ええー。マジか!笑い声じゃなくて女の声でブツブツ聞こえるから気持ち悪くてさ・・・」
と。3人とも、違うニュアンスで聞こえていたのも驚きました。
「すぐ後ろから聞こえてるみたいな感じがしたから、振り返るとあのヤブから聞こえてるように感じたんだけど、何だったんだろうね」
と言うと、
「夜景だけでよかったのにね、こーゆうの要らないよね。怖いから帰って、みんなお清めの塩を頭からかぶって寝よう!」
とさっさと帰りました。
楽しいはずの夜が・・・(TT)

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