居酒屋の仕事(ホール・調理)
調理で応募したが結果どちらもやる事になった

まだ結婚するずっと前に、居酒屋で働いてみた事があります。
ぽっかり空いた期間に求人誌(昔はネットじゃなかった、懐かしい・・・)を見ると、居酒屋勤務がありました。
そこは通りに面しており、通りかかった時に見ると、店の従業員が午後4時くらいにバドミントンをしたりしていて、楽しそうでした。
あと、居酒屋メニューが作れるようになりたいので応募しました。
仕事概要(厨房)
調理で入ったので、流れを思い出しながら書いていくと
・出勤したら掃除と手洗い
・キャベツの千切り(キャベツ3玉位、包丁で)
・豆腐を切って水抜き、チーズなどのトッピングを切ったりする
・大根おろしや、甘いだし汁をポットに入れる
・箸やスプーンの補充
・フライヤー(揚げ物)の油と温度を確認、温める
・串やモツ煮などは大量に作る日が決まっており、別美に大量に作る
・当日のお通し(一杯目のドリンクと出る食べ物)の仕込み
・開店時間中は、刺身の盛り付けやお茶漬けのセットなど何でも言われたらやる
・閉店に近づいてきたら皿洗い、調理用品洗い
・おしぼりとゴミの片づけ
・店内チェック
《時間》15:30~1:00 残業あり
《休日》週1回の定休日+4日
《給料》時給1,600円位
《福利厚生》社会保険、雇用保険、昇給あり
店によりますが、ここは有給とか使える雰囲気ではありませんでした。
求められるスキル・人物像
調理場なので、調理の出来るひと・好きな人ですね。調理師免許があれば安心ですが、無くても教えてもらえます。
揚げ物など鶏唐揚げと川エビとカキフライなど同時にやることになるので、ちょっと器用だと良いとおもいます。注文が入ったときなど一緒に大声を出す系の店だったので、声が小さい初期の頃は店の外で発声練習もありました。
この仕事に向く人
・てきぱきと動ける人
・短期記憶に優れた人(作業量が多くメモも書く時間無しなので)
・料理を出す時に、木のスプーンやフォークなど料理に合ったカトラリが出せる
・付け合わせのレモンやマヨネーズ、モミジおろしなど記憶してすぐ出せる
・調理の基本がわかっている人
・調理に慣れた人
・細かいところに気づく人
この仕事の良い点・悪い点
良い点は、
①居酒屋メニューを家で完全再現できるようになります
②皿洗いがめちゃくちゃ早くなります
③キャベツの千切りがすごくうまくなります
④冷凍の技術もおぼえられます
⑤揚げ物の加減がわかるようになります
⑥結婚前から料理がバリバリ出来るようになり、自分も家族も助かります。
悪い点は、
①教える人がしっかりしてないとクレームになります
②揚げ物の油がはねたり、包丁で指を切ったり、怪我をしても洗い物から逃れられない
③土日など忙しい日は仕込みも多くずっと調理しっぱなしで月経でもなかなかトイレにいけない点
④誰かが休むと仕事が2倍に増えるので、持ち場(例えば揚げ物担当だが刺身とかの担当が急に休んだ、など)以外の作業も見て覚えないと自分が困ることになる
⑤自分の具合が悪くて休みたくても、あからさまに人に迷惑をかけてしまうのですごく休みにくい点
⑥生活が昼夜逆転するので、もし結婚して子供を産んだら生活時間が合わなくなる点
ブッ殺されるかと思った件
私の担当していた揚げ物は、
・揚げ出し豆腐
・川エビ
・鶏唐揚げ
・カサゴの丸揚げ
・カキフライ
・アジフライ
などで、揚げ油が透き通ってキレイに底が見える時は良いのだが、だんだん油が酸化してくると油が黒ずんで底まで全く見えない。
揚げているものが何だったかさえわからなくなるほど、見えない。
注文が混んでくると、
・鶏カラ×3人前
・川エビ×5人前
・カキフライ×2人前
などがいっぺんに全部フライヤーに入っている状態になる。
川エビは、深めの金網で出来たザルで揚げるので、まだいい。
問題は鶏カラとカキフライが一緒に入っている時だ。
揚げ時間も違うし、底がよく見えないから、いくら丁寧にすくってもカキフライは焦げたりすくっている最中に破裂してしまう事がある。
カキフライは冷凍で、5個盛だと1個失敗したらまた1個を揚げている最中に他の4個は冷めてしまう。
さらに冷凍庫の中で5個ずつのラッピングにしているので、そこから1個出したりしていると、失敗がバレる。
揚げている最中も、皿とサラダ菜とタルタルソースの準備など、忙しい。
居酒屋は、てきぱきした人が向いている。
ある日、夜7時くらいに店長が厨房のドアから出勤してきた。
顔をみたら普通に人殺しのような顔をしていた。
何か機嫌が悪かったのだろう。
厨房の冷凍庫や冷蔵庫を見ていたので、発注かなと思いながらカキフライと川エビと鶏カラを揚げて皿の準備をしていると、
「おい!カキそんな長時間入れててだいじょぶか?!」
と怒鳴られる。
おおおおヤバイ、網ですくうと焦げているヤツがちらほら。
店長に謝ると、ドスの効いた声で
「ロスを出すんじゃねえぞ」
ゾッとしていると、
「お前こっち来い!」
と、調理場の1番えらい人が連れていかれた。
それでも当時20歳の背の高い細くないそこそこマッチョな男性だ。
えっ・・・
次の瞬間、調理場の偉い人は宙を舞ってゴミ置き場にどさっと落ちた。
立ち上がると次は腹に前蹴りでドン!と鈍い音、そしてまたゴミ置き場に倒れる。
「てめーの教え方が悪いから、○○(私)が揚げモン出来てねえだろが!」
えっ・・・ すすす すみません・・・
しばらく調理場の偉い人はブッ殺されていて、揚げ物をしなきゃならないのに頭が真っ白だった。
ちょっと、この職場どうやって辞めよう、と思った。

ホールの仕事

・開店前、醤油さし・ソース・割りばし・つまようじ・ペーパーなど、テーブルにある 全ての調味料セットの補充と拭いてきれいにする
・トイレ掃除
・店内掃除
・ドレッシングなど店頭の冷ケースからホールスタッフが出すものの点検・補充
開店後
・大声で挨拶、注文をとったら大声で調理場」に伝える
・ビールジョッキ3つなら『なま みっつ』と叫ぶが、梅サワーやら焼酎ロックやら混ざっていると間違うし大声なので笑われる為、メニューを完全に覚える
・注文のあった料理や酒を運ぶ
・酔っ払いを怒らせないようにあしらう
ホールの仕事の良い点・悪い点
良い点
①調理しなくても良い
②料理や酒を運ぶのが結構大変で運動になる
③大きな声が出るようになるので、なんか人から褒められる
④酒の種類を知れる
⑤出会いがある
⑥知り合いが来ると嬉しい
悪い点
①間違って大きい声で近くのお客さんに返事してしまうと怒られる
②しつこいお客さんが常連になってしまったりする
③お客さんが注文したのに酔って怒り出したりする
④酔っ払いに絡まれる
⑤電話番号の書いた紙を渡され、連絡しないとまた来店してくる
⑥メニューを覚えて短縮した言い方で大きな声で調理場に通すまでが大変
向いている人
・笑顔で接客をずっとできる人
・酔っ払いにひどい事をされても気にしないメンタルの持ち主
・おきゃくさんの飲み物をすぐ覚えられる人または好みなど
・てきぱき動ける人
・酔っ払いのあしらいがうまい人(怒らせない話し方)
・昼夜逆転生活でも大丈夫な人
・臨機応変にできる人
ホールの思い出
ホールの仕事をしていて、その日はホールが2人しかいない日でした。
お客さんがこんでいると、注文を聞いたら大声で注文を通します。
厨房から「はーい!」と聞こえたら次のテーブルの注文をとります。
この日は、お酒を専門に作ったりどこにも入れる人がお休みでした。
私はお酒の注文を聞いて紙に書いていると、ホールスタッフのSさんが、
「なま三丁ー!!!」
と威勢良く叫んだのですが、
・酒専門の人は休み
・厨房は忙しかったらしい
誰も返事をしません。
次の瞬間
「あーい!」
と自分で返事をし自分で生ジョッキを注いでいるSさんの姿が。
忙しくて笑いたくても笑えなくて我慢した思い出があります。
辞めた理由
楽しいには楽しかったのですが、店長の暴力が怖くて辞めました。
何人も目の前でフッ飛んでいるのを見ました・・・
辞める と店内のスタッフに伝えると、3人の男性スタッフが
「しょうがねえ、一緒についててやるよ・・・」(殴られ防止)
店長に殴られそうにでもなったら、外に走って逃げようとおもいました。
店長が来て、辞めますとハッキリ伝えると、
「お前らそこ座れ」
と、床に正座させられ、しばらくドスの効いた声で20分くらい文句を言われる程度で済みました。
今そんな職場があったらすぐ訴えられそうですね・・・